2014年 1月 野心のすすめ
                林 真理子著 講談社現代新書
 コピーライターから直木賞作家になった林真理子の辛口のエッセイ。
 今はギラギラとした野心を持つ人がいなくなった時代、これは「とりあえず食べていくことができる、まだまだ簡単に飢え死にしない世の中」が前提となっています。自分の将来を真剣に考えない人たちが多い世の中はこれからどうなるのかという危惧をもって記されています。
 40社以上の入社試験を受けすべて落とされ、植毛のアルバイトを手掛けていた著者が、コピーライター、文化人になっていくまでの道のりが、読みやすくおもしろく描かれており、そうなるための原動力は「野心」、著者はその当時を振り返り野心むきだしてみっともなかった、赤面しそうになるとも記しています。
 言葉として一番印象に残ったことは、「やってしまったことの後悔は日々小さくなるが、やらなかったことの後悔は日々大きくなる」です。物事を進めるにはタイミングが重要です。熟考するあまり、勇気がでなかったばかりに、やれなかったことは多々ありませんか。会社もこのままの状態であればどうにかやっていけるに満足していませんか。この本を読み終わると、自分を見つめなおし、もう一度チャレンジしようと思えます。
 文章は平易で短時間で読めます。考えさせられる点も多々ありますのでお薦めです。
                          (柏木 英樹)
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2014年 12月 看板偏差値 7秒集客のルール
                     小山 雅明著 日労研
 著者は、アイワ広告の代表取締役。今まで看板の改善提案をし、集客につなげてこられました。
 基本的に顧客は、毎年数%は去っていきますので、新規の顧客開拓が必要です。小売業等にとって新規開拓の手段はSNSや広告などがありますが、一番身近な手段は看板です。通常の看板は、店名や社名を大きく載せていますが、通行人にとって、それが何をしている店舗なのかよくわかりません。まして車からだと一瞬なので、全く認知されません。そこで、店名よりも、業種や売りたい商品名、イラストなどを大きくして認知度をアップさせます。また、車で来店する店舗であれば、駐車場への誘導サインも非常に大事で、この誘導のやり方により集客は変わるといいます。
 うちの店は味で勝負しているから、一度来てもらえればというような意見を聞きますが、来店してもらうきっかけづくりはしていかなければなりません。
 さすが、餅は餅屋だなという印象を持ちました。
                          (柏木 英樹)
2014年 11月 人を動かす「気遣い力」
                     薮田 正法著 小学館
 著者は、日本橋高島屋のコンシェルジュ。日本橋高島屋は、ジャバラのエレベーターが現役で動いており、重要文化財にも指定されている荘厳な建物。また、ヨーロッパのブランドが日本に進出する際に、一番初めに店舗を構えたいとされている百貨店です。その1階の正面入り口にコンシェルジュデスクはあります。コンシェルジュは、元々ホテルのゲストの要望をかなえるための職業です。百貨店では、館内外の案内、買い物の相談、苦情などが持ち込まれるようで、それを自分たちで、または関連部署と提携して解決する仕事となっています。
 一番大事なことは身だしなみ、特に先には気を付けるべきと書かれています。靴先、指先等々。第一印象が良いのと悪いのとでは、その後、信頼関係を構築する時間が変わるので、重要であると。目線をお客様に合わせて話すことが大切であると。そのため、車いすの顧客には、しゃがんで話すのだと。ちょっとした気遣いで、お客様は喜び、再び来店されるのだと。
 面白いエピソードで、フランス人が、北斎の浮世絵を探して来店されたが、高島屋では扱っておらず、銀座に浮世絵を扱っている画廊があることを思い出し、問い合わせ(ここまでは、通常のサービスの範囲)。フランス人なので、タクシーを使ってもたどり着けない可能性があるため、同乗して案内し、購入。これでは、高島屋に1円の利益ももたらしません。その数か月後、再び高島屋に来店され、50万円以上お遣いになられたとか。目先の利益だけではなく、何をすれば喜ばれるかを考え動くことが大切なのだと再認識しました。
 自分の目指すサービスをするためには、語学、街歩き等の周辺の情報を絶えず更新するなど自己啓発に励まれています。久しぶりに、日本橋に行きたくなりました。
                          (柏木 英樹)
2014年 10月 海賊とよばれた男
                     百田 尚樹著 講談社
 本屋大賞に輝いた作品が早くも文庫化。出光の創業者をモチーフに書かれた小説。引き込まれるように一気に読みました。石油が全く見向きもされない時代から石油に目をつけ、商売を始めるが、燃料としてはまだ石炭が全盛期の時代のため潤滑オイルの販売から始める。資金が底をつきそうなとき、無条件で支えてくれた資産家との出会い。同業者の妬み、既存のマーケットへの参入の難しさを乗り越えたところで戦争。戦地に出向いた社員に対しても、給料を払い続け、引揚者は全員再雇用する。その時には石油は統制のため、自由に商売ができないという最悪の状態。石油メジャーと手を組んだ国内の石油会社からの嫌がらせ(参入させないように工作された)があったり、しかし人が乗り越えられないと思う障害を雇用を守り続けてきた社員と一丸となってのりこえていった。どんな困難な時代であっても、私財をはたいても雇用を守り続けた男気。創業者の魅力に引きつけられるように優秀な人材が次々と入社し、今の出光となっていったこと書かれています。学生時代にこの本に出会っていたら出光の入社試験を受けていたような気がします。
                          (柏木 英樹)
2014年 8月 白蓮れんれん
                          林 真理子著 中公文庫                   
 NHKの朝ドラ「花子とアン」で仲間由紀恵が演じている蓮子のモデルになった、大正天皇の従姉妹・宮崎Y子を主人公とした歴史小説。ドラマにでてくる東洋英和女学校や村岡花子との記載はなく、九州に嫁ぎ、宮崎龍介との駆け落ち後までが、実際にやりとりされた手紙を中心に小説に仕立てあげられています。ドラマの中だと幸薄そうな感じですが、実際は博多の女帝とまでいわれ、ぜいたくな日々を過ごしていました。華族・九条武子とともに女性向けの雑誌にもよく取り上げられていたようで、違和感があります。駆け落ちに至るまで、毎日交わしたといわれる手紙や関わりのあった人々の生き様から、大正時代の高貴な人たちの生活をうかがえ、人々の心情は今の時代とそう違わないと感じました。
 膨大な資料や手紙をあたり、小説に仕立て上げた作者の取材力に頭が下がります。
                          (柏木 英樹)
2014年 9月 買わせる発想
                           岡田 庄生著 講談社
 広告代理店の博報堂のコンサルタントが書いた本。具体的な事例が盛り込まれておりわかりやすく書かれています。例えば銭湯、体を清潔に保つための場所という考えから、心を癒す場所という考えに変えることにより発想は変わります、若い女性をターゲットにするために、すてきな香りの石鹸、内装をエーゲ海風にから、リラックスできるような音楽にハーブティーといった具合に。多くの経営者が今までの経営の延長線上で、自社の商品をいかに売り込むかという「売り込む発想」からお客様の審理を読み解いて、お客さんが自らの意思で買いたくなるような「買わせる発想」への転機が必要といっています。最近よく聞くSWOT分析、問題点から、自社の強み、弱み、機会、脅威の4つに分解し考える戦略ですが、これを通り一辺倒埋めたとしても問題は解決しません。これは「とりあえず」「箇条書きで」「それっぽい」ことばを埋めて戦略を作った感覚になるということ。フレームを埋めるのではなく、具体的な事実から考えて、その企業ならではの答えが導きだせるかが重要であると説いています。具体的な事例としては、コンビニのスイートロードという購入者の行動からのヒントを得たもの、北海道の旭山動物園の事例、地方銀行の経営戦略など、参考になりそうなことがたくさん記されています。
                          (柏木 英樹)
2014年 7月 あなたは半年前に食べたものでできている
                 村山 彩著 サンマーク出版
 以前メディアで取り上げられた本、食べ方等のアドバイスかなと思って手に取ったのですが、ストレスとうまく付き合う方法が紹介されていました。仕事などで受けるストレスが大きくなると、人はより強い刺激を求める傾向にあるそうで、飲酒、甘い物の一気喰い等をしてしまうとのこと。本来人間が持つ食欲のセンサーが狂っていくそうです。元々、人間は自分に必要なものを必要なだけ摂取(食べる)する能力があります。乳児が母乳を飲みすぎて病気になったってことはありません。しかし、ストレスやダイエットにより食欲のセンサーが狂ってしまうと、必要とするものではなく、より刺激が強いものを摂取するようになる、この悪循環を繰り返して、病気やメタボへの道を進んでいくそうです。では食欲のセンサーを元に戻すためにはどうすればよいのか、これは食前の軽い運動(20分程度で全身に汗をかくような運動)をすること、これでリセットでき、その後の食事にも気をつければ、本来の力が戻っていくそうです。
 確かに確定申告時期にストレスが溜まると、甘いものばかりを大量にとって、体重がすごいことになりました。これは明らかに食欲センサーが狂っている証拠、できるだけ体を動かし、体が欲するものを上手に摂取していこうと考えました。
                          (柏木 英樹)
2014年 6月 無邪気な脳で仕事する
         黒川 伊保子・古森 剛著 ファーストプレス
 これも伊藤忠商事の会長のお薦めの本。著者の二人が対談する形式で話が進みます。
 面白かったのが、男性と女性で、脳の物事の判断方法が違うということ。男性から見ると女性の無駄話が長く見えるのですが、女性から見ると、このおしゃべりにより右脳と左脳の連携を繰り返し、感じたことを出力しやすい状態にしているとのこと。直観力が十分になったところで、誰かが発した意見について同調できるとのこと。だから本題に入ってからの結論が早いのだそうです。おしゃべりを止めさせると女性の力は十分に発揮させることはできないようです。(男性は十分に気をつけてください。)一方、女性はホワイトボードを使って論点整理をし、結論をまとめていくことは苦手、これは男性に向いているようです。
 右脳と左脳の連携は、スポーツを極めること、武道、茶道などの身体と精神の関連性を身につけるといいそうです。優れた経営者の直観力が高いのは右脳と左脳の連携が優れているからだそうです。 
 社員や顧客への対応、子育てなどに役に立つ情報が満載です。
                          (柏木 英樹)
2014年3.4月 なぜあの会社には使える人材が集まるのか 
               失敗しない採用の法則

              平田 末緒著 PHPビジネス新書
 最近、求人を出しても、なかなか人が集まらないという話をよく伺います。当事務所でも一度求人を出しましたが、思った人が来てくれません。最近の求人の状況はどうなっているのかと思い、この本を手に取りました。
 人口減少、特に働く人が減っている時代では、前と異なり会社が優位に立つことができないということをまず頭に入れる必要があります。著者は、会社、求職者が相思相愛関係になることが重要だと説いています。会社側も求人者に選別されている立場であると。求職者に選ばれるために何をすべきかが、会社にとって重要な課題です。通常、労働時間や給料などの待遇条件に目が行きがちですが、それだけではなく、この会社で働けばどのようなキャリアが得られるのか、自分自身が成長できるのかという点も重要になってきます。給料を獲得するためだけに働く時代は終わり、やりがい、成長を求めて働く時代へと代わっています。求人がうまくいかないのは、実は企業側の問題なのかもしれません。
 求人担当者には、ぜひ読んでいただきたい本です。
                          (柏木 英樹)
2014年 5月 桁外れの結果を出す人は、人が見ていないところで
                  何をしているのか

                           鳩山 玲人著 幻冬舎
 著者は、政治家鳩山一族、青山学院大学を出て、三菱商事を経てサンリオの現在常務。一族の力はあったのかもしれないが、行動力等はずば抜けていることが、著書から読み取れます。多くの人が仕事でわからないことがあったとき、周りの人にきいて済まします。三菱商事では、すぐに答えを教えたりせず、自分で調べさせたとか。聞いて済ますことと、自分で調べることとは、その後の結果(仕事のやり方)は大違いです。これは教える側も覚えておく必要があります。
 また、著者が常に意識しているのは、「不安定さのなかで生きていく強さを持たなくてはならない」ということ。「何事も先のことはわからないし、先が見えないことに不安が消えることはない」という前提に立ち、「どうやって少しでも不安を軽減し前に進んでいくのか」を考えることが大事であるといっています。立ち止まっていても何も解消しないので、いかに行動をおこすのかが大事です。このことは社長が感じていただきたいことです。
 次にベテラン社員が意識しなければならない言葉、「この仕事は自分がやらなければならない、自分がやれば結果が出せるのだ」と思い込んで現場から手を離さずにいれば、いつまでたっても、ほかの人がその仕事にチャレンジする機会を得ることができないということ。ポジションが上がれば、マネジメントに徹することが必要であるということです。
 新入社員から社長クラスが読まれても感ずるところが多々ある本です。
                          (柏木 英樹)
2014年 2月 小さな会社 儲けのルール
          竹田 陽一・栢野 克己著 フォレスト出版
 関与先で売上を順調に伸ばしている社長が「ランチェスター経営」を勉強されています。業績を上げ続ける仕組みが知りたくて手に取った本です。
 多くの企業が大企業をまね、強者の戦略をとっていますが、うまくいきません。弱者には弱者の戦略方法があります。絞り込むことにより、弱者であっても強者になりえます。
 今の時代、何気なく経営していてもうまくいきませんし、今までと同じことをしていても業績は伸びません。商品、客層、エリアを絞り込むことによって、もっている資源を最大限に活用し、顧客に満足を与え、ファンを増やしていくことができるのです。
 ある会社にあてはめ、また自分の事務所にあてはめ読み進めると、「なるほど」と感心させられる点が多々あります。これらのヒントを受け、やるやらないは社長の選択です。景気やビジネス環境のせいにせず、知恵を働かせ業績を伸ばしたいものです。
                          (柏木 英樹)